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自閉症・発達障害に関するイベント情報

展示会

福祉関係の展示会への参加レポートをお届けします。

展示会

第39回国際福祉機器展(HCR2012)

2012年9月26日

9月26日(水)〜28日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて「第39回国際福祉機器展・HCR2012」が開催された。

りんかい線国際展示場駅の改札を出ると、無料シャトルバスが出ていたり、会場に着くと車いすの貸出コーナーがあったりと、
歩行困難者にとっては便利な配慮。案の定、イベント会場には車いすの方が沢山いらっしゃる。
会場には車いすメーカーは恐らく50社以上、軽量タイプやお洒落なものから、電動リフト式、重装備風なものまで、
価格も1万円を切るものから30万円以上まで多種多様。

JINRIKI

   面白かったのは、災害時用の人力車型の車いすキット、その名も「JINRIKI

  車いすに取り付ければ、避難時には介助者が押して移動するよりも、
  人力車のように引くことによって、凸凹道も坂道も楽に移動できるというもの。
  メーカーの方は、「目からウロコの世界初の発想」だと自負していた。

 

 

 

 

今回は発達障害に関連した展示は残念ながらあまりなかったが、コミュニケーション機器にいくつか面白いものがあった。

S32

 一つ目は、tobii社の携帯用会話補助装置S32
これは普通紙に印刷されたカードに書かれたシンボルキーを押し、
録音された音声を再生して会話できるというもの。
200パターンのバーコードを識別することで、普通紙に印刷したカードが使用できる。

 

 

 

yubidenwa

  二つ目は、オフィス結アジアの「指伝話
  これは登録した言葉や文章をHOYAの音声合成ソフトVoice Textを使用して、
  音声で伝えるというスマホアプリ。
  1つの”ことば”に30,000文字まで登録できるため、簡単な文章だけでなく
  研究発表やスピーチなどにも応用できるという。
  実際に喉頭摘出された医師(永生病院副院長 赤木家康医師)がこのアプリを”武器”に
  診療をされているのは有名だ。
  また、オフィス結では新しく、絵カードを使ったコミュニケーションアプリを開発中で、  従来の絵カードアプリにはないカード組合せ時の ”助詞の自動付加” も検討しているとのこと。完成が楽しみである。

文・写真 高田敦子